親が残した土地と預金、知らないことが多すぎた!

私が相続の現実に直面したのは、今年の1月に父が亡くなったことがきっかけでした。88歳になる母は専業主婦としてずっと家庭を支えてきた人で、相続や税金の知識はほとんどありません。父の遺産分割協議が始まると、名義預金の概念すら理解できていない母が、自分の貯金だと主張し、話が全然進まなくなってしまいました。

結局、税務署に連れて行き説明を受けましたが、母には難しかったようで、実際の手続きはほとんど私が担当することに。市役所や金融機関、税務署へ足を運び、説明を聞きながら進めることで、ようやく手続きが少しずつ進んでいきました。昔から「市役所に聞きに行けばわかる」と考えていた母に、税務署の重要性を納得してもらうのもひと苦労でした。

さらに問題だったのが、父が残した不動産の管理です。実家の周囲に散在する田畑の場所やその数さえ家族の誰も把握しておらず、毎年の固定資産税も払っている状態。しかも実家はすでに取り壊しているのに「登記抹消」が済んでおらず、このままでは費用がかさむばかりで、不動産処理の必要性を痛感しました。

今回は互助会に入っていたおかげで、葬儀費用の割引や税理士の紹介を受け、専門家のサポートが得られました。おかげで、金融機関での手続きや相続税の申告もどうにか完了できましたが、あまりに多くの手続きに途方に暮れる場面も少なくありませんでした。この経験から、自分が亡くなった後、子どもたちが同じ思いをしないよう備えなければと強く感じたのです。

今は、私自身の財産目録やネットバンキングのID・パスワードを整理し、相続の準備を少しずつ進めています。さらに、趣味で集めたコレクションがあるのですが、その価値を子どもたちがわからないかもしれないので、オークションでの評価なども事前に伝えておくつもりです。

僕が今回学んだ教訓は、相続についての情報を家族で早めに共有しておくことの重要さです。親の相続で苦労して、早めの準備がどれほど大事かを痛感しました。家族に負担をかけずにすむよう、資産の所在をきちんと把握しておくことが大切だと思います。///